専属産業医とは?選定時の主な流れ
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産業医の雇用形態は「専属」「嘱託」
●専属産業医
依頼を行った企業に専属し、1日3時間、1週間当たり3日以上従事する医師を指します。
従業員が常時1000人以上である場合や、人体に有毒な物質を扱う企業の場合は専属産業医が必須になります。また、従業員の人数によっては専属医に複数名勤務してもらう必要があります。
●嘱託産業医
委託契約を企業側と行い、月に1回から必要に応じて訪問してもらいます。一般的に訪問1回あたり3時間未満であることが多いです。
報酬は依頼した企業側の従業員数に対応した金額となっています。また、依頼内容によってその都度費用が変動します。中小企業など、常に産業医がいる必要のない企業には、委託契約で定期的に訪問をしてもらった方が費用を抑えやすいです。 -
専属産業医の主な雇用形態
・雇用の契約を行い、契約社員として最長5年従事する
・1年単位での顧問契約を行い、問題なければ自動更新を行う
専属産業医の正社員雇用を行う例は非常に少ないです。一般的な企業が定義している就業規則がありますが、専属産業医の最低労働条件が「1日3時間、1週間当たり3日以上」であるため、条件が合致しないためです。
「顧問契約」の契約者はだれ?
顧問契約を行った場合の契約者名義は「産業医が経営者扱いの企業」「産業医当人」のどちらかとなります。必要に応じて契約書などを用意することが可能です
産業医の勤務日数と費用相場
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産業医の勤務日数
産業医の勤務日数は、法令によって決まっている訳ではございません。
産業医の勤務日数は法律などに明記されていないため、明確には決まっていませんが、法令で定められた「産業医」の業務を充分行える日数として、1週間に4日ほど勤務を行う方が良いでしょう。
産業医の勤務日数を減らすと、報酬も減らすことができますが、勤務日数が減少すると、充分な業務を行うことは難しいです。そのような状況下で勤務日数の少なさをカバーすべく残業をしてしまっては意味がありません。
そのため、一週間あたり4日、少なくとも3.5日の勤務日数にしましょう。社会保険加入の条件や主たる勤務先に当てはまるようになるうえ、より質の高い対応を行えるようになります。 -
「専属産業医」の報酬は「一般医師」と同額程度
「専属産業医」の報酬は「一般医師」と同額程度
専属産業医への報酬は一般的な病院の医師と同額程度です。週に1回程度の勤務であれば年間300万~400万程度になります。また、企業側が求める産業医の技術(言語スキルや、専門的な知識など)がある場合は費用が高くなる傾向にあります。
産業医を招きたい企業様より様々な条件をお聞きし、産業医を募集する際に掲示します。そのため、実際に支払う金額は上記の金額よりも抑えられる場合もあります。
勤務日数 | 年間費用 |
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週3.5日 | 1,050万円~1,400万円 |
週4日 | 1,200万円~1,600万円 |
週5日 | 1,500万円~2,000万円 |
産業医との契約時に発生する「選任手数料」とは?
産業医を選任し、ご成約を行うと生じる紹介手数料のことを指します。
選任手数料は、契約を行った初年度の年俸の3割程度必要です。
一例として年俸1500万円ならば、紹介手数料は450万円となります。
ご契約に至るまでの手順
お電話もしくはご相談フォームよりご相談ください。翌営業日までにご連絡いたします。
求人票の内容に沿ってお見積もりとご契約書(案)をお渡しいたしますのでご検討ください。
ご依頼いただいた段階で産業医の募集を開始します。書類選考・面接までお任せください。
細かな条件面などの調整や交渉は弊社にて行ないますのでご安心下さい。
ご契約締結まで、半年から1年かかる場合がございますので、早めにご相談ください。
産業医の依頼はどれぐらい前に行うべき?
産業医への依頼は遅くとも「3か月前」に行うと良いです。「1か月後」などの近々でもご紹介することができますが、短期間の募集では応募する産業医の数が限られてしまううえ、契約時の内容や交渉次第では良い産業医をご紹介しにくくなってしまいます。
長期にわたって契約を行う場合は、余裕をもって6か月前にご相談することをおすすめしています。